数学の世界には特徴のある「数」が色々とあるけれど、その中で $1$ には、なんというのか、とくべつ地味な味わいが感じられる。
どんな数に $1$ 掛けても値は変わらないという「掛け算の群の単位元」という位置取りや、全ての数の約数であるという位置、さらに、ある自然数に $1$ を足すと次の自然数が得られる(整数でも同じか)という、なんとなくあたりまえで「ふむ、はいそうですか」としか言いようがない感じが、$1$ の地味さ加減をかもし出しているような気がする。
そして $1$ は $1$ 以外の約数を持たないのに、素数の仲間に入れてもらえていない。素因数分解の一意性てなものに仁義を切ったがために、素数から除外されてしまった。気の毒である。このような軽い扱い(?)をされてしまうことも地味さを感じる一因なのかもしれない。
そんな健気な $1$ であるけれど、局面局面に置いていろんな形態で用いられる、という特徴もある。例えば、$1 = \{\phi\} $ とか、$1 = 0\,!, \quad 1 = p^0, \quad 1 = \log_e{e}$ などであったり。この最後の対数の形は、
$$
\log_e{a} - 1 = \log_e{a} - \log_e{e} = \log_e\Big(\frac{a}{e}\Big)
$$
などと働いて、重要な結果を導き出す時の手助けにもなる(スターリングの近似公式など)。
ある時、思いもかけない場面でこの $1$ の働きに気づき、ハッとさせられた。$f(x)$ が単調増加関数である場合には
$$ \int_{t-1}^t f(x)\,dx \leq f(t) \leq \int_t^{t+1} f(x)\,dx $$
が成り立つということの説明と、量子力学のアクロバッター(という言い方は失礼かもしれないけれどご容赦)の Dirac の
$$e^{\pm \frac{i\Theta}{\hbar}} \psi(N) = \psi(N \pm 1)$$
の導出においての $1$ の効用についてである。実際に計算もしてみたので、ちょっとそれを記してみた(上記の数式のところからリンクを貼った。しかし、この説明、自慢になるのか?)。
きっと、色々なところで、$1$ は地味に働いているんだろう。
コメントのテストです。
返信削除1はなぜ素数じゃないのか?って以前メールでもお話うかがいましたね:)
コメント欄に数式はかけるか?
返信削除$\int \log x \,dx$ の求め方、すっかり忘れてしまってましたよ。部分積分テク使うんでしたねぇ。
Hello, World! 数式が綺麗にTeXぽく書けるのが凄いですね!
返信削除ほんと、AMS-(La)TeXみたいですね。
返信削除次はプロフィールを選んでみる。
削除プロフィールをG+にして試してみます
返信削除あれうまくいかないな。一旦ログアウトしてチャレンジ
返信削除だめぽい、、、
削除あ、できた。アイコンは勝手に google plus の使ってくれたりはしないのかな。
削除スマホ画面で見ると数式見えないな。(Android)
アイコンも出た。変更前にコメントした分まで遡っては反映してくれないのか
削除色々ありがたいです。どうもね。で、帰り道、ショスタコービッチ聞いていたら、なんか、クラクラしてきた。半音の上げ下げ、その繰り返しってきついね(あ、これは FB ネタだな)。
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